2011.04.19
離婚問題というと、何となく女性側に悩みが多いイメージがあると思うのですが、男性にとっても、離婚は重大な問題です。
婚姻期間中に築かれた財産は原則2分の1は妻のものとされ、子どもの親権についても、圧倒的に母性の存在が重要視される現代の離婚実務にあって、夫側は分が悪すぎるとお考えの男性も多いのではないでしょうか。
もちろん、個々の案件によっては、そのような一般的な見解が相当でないケースもあるのですが、かかる一般原則を超え男性側に有利な結論を導く主張立証を行うことは、かなり困難と言わざるを得ないのが現状です。
ただ、そうであるからといって最初から諦めていては判例・実務は動きません。
そのような一般的な原則を踏まえた上で、困難であるにしても、なおご自身の権利を勝ち取りたいとお考えの男性がいらっしゃる場合には、上記一般原則に抗う主張を行うべき場合もあると思います。
ただ、そのような場合には、当然、長期戦にわたることが予想されますので、その得失をも慎重に検討する必要があります。